「犯さん哉」
11月4日(日) 5:00pm
シアター・ドラマシティ 3列下手
作・演出 : ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演: 古田新太 中越典子 犬山イヌコ 姜暢雄
大倉孝二 八十田勇一 入江雅人 山西惇
音楽: 斉藤ネコ「最近わかりやすい芝居が増えているからこんなのもありかな、と。80年代にケラさんが『劇団健康』でやっていたような乱暴でメチャメチャな、刹那的な芝居にしたかった」とインタビューで語っていた古田新太。だから批判も覚悟の上、
「怒られ上等」なのですって。
もちろんエロもグロもあります、ケラさんだもの。
イジメも差別もあります、ケラさんだから。
でも、なーんかオモシロイ。訳わかんないけど。ときどきイラッとくるけれど。
「目標はお客さんの3分の1を全力で楽しませること。あとのお客さんは、ごめんなさい。」・・・
1/3に入っちゃったかなぁ、ワタシ。
物語はフルタアラタ14歳から始まって、54歳までの一代記(?)。
第1部 青春挫折編
第2部 立身出世編
第3部 完結編の予告
第5部 新生物誕生編(?)
という構成で、アラタくんとそれを取り巻く人々を描きます。アラタくんの成長に伴い一応ストーリーらしきものはあるのですが、特に終盤の30分くらいはグダグダというかはちゃめちゃというか・・・「この辺、(ケラさんが)眠くなった時に書いてるから全然ダメ」っていう大倉孝二のセリフがあったけれど、ほんとにそうなんじゃないの?と思ってしまうくらいです。(でもそうでないことは、周到に用意されたプロットとか、後でわかる様々な伏線とかでも明らかなのですが。)ビブラートのように響いてくる笑いを散りばめたセリフ(「野田秀樹の芝居が好きか?」「演目による」とかジャブ効いてます)、空間を上手く使ったカラフルなセットや作り込まれた映像などからもケラさんの“手を抜いてない感”が伝わってくる舞台でした。
古田新太は本当に楽しそうにやっていました。ほとんど出ずっぱりで、そのまた2/3くらいパンツ一丁だし(カーテンコールの最後までも)。クライマックスの呪文のシーンはアドリブということらしいのですが、大まかな動きは決めてあるのでしょうか。「じゃあ、通しで」と言われてゼイゼイ言いながら最初からやる一同の動きがよく揃っていることにはおかしいやら感心するやら。それを観て笑い転げている古田新太にも。
大倉孝二のおかしさは卓越していますが、今回特に印象に残ったのは入江雅人。あんな大真面目な顔して朗々とイイ声でセリフ言ってなんかとっぽい。
朗々といえば最後に生まれ変わったアラタが(相変わらずパンツ一丁だけど)、「オレステス」のセリフを藤原竜也ばりに朗々と奏でたのはウケました。ふるちんのギリシヤ悲劇っていうのもちょっと観てみたい気がします。でもふるちんがオレステスならエレクトラ姉さんは誰にやっていただきましょう?渡辺えり子さんあたりかしら。そういえばえり子さんも最初の方に出てきたな(改名したんだよね〜、「渡辺えり」に)。

千秋楽でしたが特別なご挨拶はナシ。3回目のカーテンコールくらいからケラさんが加わって、「とっとと出て行って下さい」とスクリーンに映し出される中、鳴り止まぬ拍手に、Tシャツに着替えた大倉くんが「もう帰ってくれ」と出てきたり、イヌコさんが猿の衣装のまま「ほんとにおしまいですから」と挨拶しに来たり。ふるちんはといえば、バレリーナのようなポーズ(昔バレエ習ってたものね)で皆を迎え入れたり、感涙にむせぶマネしたり、お決まりの水吹きしてくれたりと最後まで楽しませてくれたのでした。


フィナーレを彩る銀テープのバズーカ。前日観た「キャバレー」でも放たれていましたが、流行ってるのかな。こちらは銀テープだけでなく、こんなふうに色とりどりの紙テープが舞い降りて来て、ちょっとゴージャスでした。
大倉孝二→姜暢雄って“大学生の星さん”20年経って変わりすぎでしょ、のごくらく地獄度

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