お父上は能楽葛野流太鼓方の人間国宝 亀井忠雄、お母上は歌舞伎囃子方の田中佐太郎。能と歌舞伎、双方の優れた血統を受け継いだ亀井広忠(能楽太鼓方)・田中傳左衛門・田中傳次郎(歌舞伎囃子方)−ハイブリッド・ぴかぴかのカリスマ三兄弟です。三響會は、この三兄弟が1997年から主催して来られたもので、関西では昨年に続いて2度目の京都公演でした。
「三響會」
5月28日(水) 京都四條南座
昼の部 1:00pm 1階11列センター
夜の部 5:00pm 1階17列センター
昼の部: 一、能と歌舞伎による 竹生島
二、舞踊・狂言・歌舞伎 月見座頭
三、能楽と歌舞伎による 船弁慶
四、能楽 安達原
夜の部: 一、狂言 五人三番三
二、能楽と歌舞伎による 船弁慶
三、歌舞伎 安達原
出演: 太鼓・小鼓: 亀井広忠 田中傳左衛門 田中傳次郎
笛: 福原寛 一噌幸弘
三味線: 今藤長龍郎 長唄: 杵屋利光
能: 観世清和 観世銕之丞 片山清司 観世喜正
狂言: 茂山千之丞 茂山正邦 茂山宗彦 茂山茂 茂山逸平 茂山童司
歌舞伎: 片岡孝太郎 市川染五郎 片岡孝太郎 中村梅枝 中村壱太郎
舞踊: 藤間勘十郎
すべての演目を通じて、太鼓、大鼓、小鼓、そして笛や三味線が響き渡り、その音のもつ静謐で凛とした中に迫力のある響きに聴き入って、「あの人たち、あんなにずっと鼓打って手が痛くならないのかしら」と余計な心配もしつつ、これだけの豪華メンバーを集められる力量に感嘆するとともに、囃子方はもちろん、能・狂言・歌舞伎・舞踊と伝統芸能を一度に楽しめる贅沢をとても幸せに感じた三響會。
能や狂言をこれまで観たのは数度、というミーハー初心者にして、「染ちゃんの船弁慶をまた観たい」という不純な動機(?)の私ですが、ときどきふっと意識が遠くに行きつつも(笑)、次々と繰り広げられる至芸に浸った1日でした。
特に、昼の部は能楽で、夜は歌舞伎で演じられた「安達原」は、幽玄の世界を描き出し、観る者のイマジネーションを引き出そうとする能楽に対して、歌舞伎が派手な演出や動き、舞台装置でエンターテインメント性を高めて庶民にも受け容れやすい、わかりやすいものに転化していったのであろうことがよくわかって興味深かったです。市川亀治郎の鬼女、さすがの熱演でした。最後には「碇知盛」のように背中から仰向けに奈落へ飛んで喝采を浴びていましたが、傳次郎さんのブログによると、27日の舞台稽古で決まった演出なのだとか。
狂言の「五人三番三」。
舞台番の茂山千之丞(84歳!)が登場して、のびやかなよく響く声で「レディ〜ス アーンド ジェントルメ〜ン」にまずはヤラレタ、というカンジ。これから登場する“狂言花形5人衆”を愉快に紹介(上から読んでも下から読んでも“茂山茂” なぜか独身“茂山逸平”といった具合)。三番三は、通常は一人で演じられるもので、今回のように群舞というのは特別なことなのだそうです。色とりどりの装束に身を包み、「やっ! はぁっ!」と声を上げながらの舞は5人が舞台から飛び出して来そうなくらい迫力たっぷり。それぞれの踊りの個性の違いも見て取れて、狂言にぐっと興味が湧きました。
お目当ての「船弁慶」。
真っ黒な舞台の奥に灯が3台。舞台正面に亀井広忠 田中傳左衛門 田中傳次郎と笛の一噌幸弘が座し、舞台奥から静御前(昼:片山清司 夜:観世喜正)が登場して舞うという幻想的な能舞台から始まり、知盛の霊は市川染五郎の歌舞伎で、という趣向。
美しかったです、染ちゃんの知盛の霊。姿形はもちろん、動き、舞の美しさが目をひきます。あのぐるんぐるんと回る花道の引っ込みは、南座の花道では些か短かくて窮屈そうな印象ですが、やはり何度でも観たくなるカッコよさ!
来年も観たいけれど、できれば土日にお願いしたいのごくらく地獄度









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染ちゃんの知盛の亡霊はほんとにキレイでホレボレしますね。
昨年6月の歌舞伎座は、齋くんの初お目見えも兼ねて
観に行きました。ステキでした〜ヽ(^o^)丿
でも確か4年位前に松竹座で「船弁慶」演っていて、
染ちゃんファンの間ではかなり語り草になっています。
残念なことに私は観ていないのですけどね〜(涙)。
今年も躍動感溢れ、熱くてとても素晴らしい舞台でした。
私には久しぶりの染ちゃんだったのですが、隈取をしているので
染ちゃん?だよね?という感じで・・・(苦笑)
歌舞伎の安達原は、亀ちゃんだもの、やっぱりやってくれた!
という感じだったのですね。夜の部も観たかったです〜。
能・狂言は殆ど数える程しか観たことがありませんが、
こういう趣向なら少し楽に観られる気がしますね。
とは言っても、やはり難しい・・・(苦笑)
あの鼓や笛の響きは病みつきになります。
舞台前面に出て演奏していただけるというのもこの會ならではですね。
あの隈取、キレイじゃありません?(贔屓目?)
染五郎さんの「船弁慶」が大好きなのですが、今回特にお化粧が
美しかったような気が・・・(笑)。
夜の部は「安達原」もよかったですが、「五人三番三」も見ものでしたよ。
狂言を観に行きたくなりました。
能はやっぱり難しいですね〜。
コメント&TB有難うございました。
お目にかかれずに残念でした。
茂山一家のあの三番三はホント、やられましたよね。あと月見座頭も気に入りました。
笛は歌舞伎での笛よりも能とかのほうが冴えて聞こえるのは気のせいでしょうかね。
同じ日にご覧になっていたのにお目にかかれず残念なことでした。
「五人三番三」は楽しかったですね。迫力もあって、狂言のイメージが
ちょっと変わりました。
「月見座頭」は、舞踊、狂言、歌舞伎と3つのコラボでしたが、
違和感なく互いが溶け込んでいましたね。
勘十郎さんのやわらかな踊りが印象的でした。
なるほど、確かに能の方が笛は冴えて聞こえます。
動きや演出が少ない分、聴覚が研ぎ澄まされるのでしょうか。