2008年09月22日

松竹座で狂言を観る

kyogen.jpg大阪松竹座で茂山お豆腐狂言が上演されるのは6年ぶりのこととか。「大阪松竹座の舞台機構を駆使して、能楽堂ホールのステージとは一味も二味も異なった」茂山狂言、どのように展開されるのか興味シンシン。

大阪松竹座 「狂言の会」
9月17日(水) 6:30pm 大阪松竹座 
1階5列センター

一 「福ノ神」
出演: 福ノ神  茂山千作/参詣人・甲  茂山 千五郎/参詣人・乙 茂山 千三郎

二 妖怪狂言 「狐狗狸噺」
作:  京極夏彦
演出: 茂山千之丞
出演: 若い男 茂山逸平/女狐 茂山茂/山犬 茂山正邦/狸 茂山宗彦

三 狂言様式による「東は東」
作:  岩田豊雄
演出: 茂山千之丞
能管: 帆足正規/中国古箏: 伍芳
出演: 伍運拙 茂山あきら/ふくな 茂山千之丞/平六 茂山七五三/太郎 茂山正邦


『福ノ神』は舞台下手に小さな渡りを設けて、能舞台そのままの演出。
大晦日の神社で参詣人が「福はうち」「福はうち」と豆をまいていると、どこからともなく「は〜はっはっは〜」と大きな笑い声が聞こえてきて福ノ神が登場します。“存在自体が福ノ神とさえ言われる”とパンフレットに書いてありましたが、茂山千作さんの福ノ神はまさにそんな感じ。登場するだけで舞台がパッと華やぎ、観ているこちらまで思わず笑顔になります。この福ノ神が実にかわいらしくて、参詣人にお神酒をせびっては、「よき酒じゃ」と機嫌よく何杯もおかわりする有様。「豊かになりたい」という二人に、「豊かになるには元手がいる」という福ノ神。え?また貢物かよ、と思いきや、「元手とは心の持ちようじゃ」。ヤラレました〜。

『狐狗狸噺』の作者はミステリー作家の京極夏彦。狂言なんかも書くんだぁ、と驚きました。
若手ばかりの出演でテンポよく、アメリカの大手金融機関が破綻したばかりのこの日、時事ネタもうまく織り込んで、とても楽しめました。
出演者の中でただ一人の人間役・茂山逸平くん。仕事もお金も行くあてもなくお腹をすかしている若者なのですが、「騙されてもないものは出せんし、こんなに痩せていてはまずくて山犬も食わんじゃろ」というイージーゴーイングなキャラクターが、逸平くんの飄々とした持ち味によくハマッていて、とぼけた雰囲気も楽しかったです。太くよく響く声も好きだな。
この演目は、花道を通路として行き来したり、狸の登場にスッポンを使ったり、ナルホド、“松竹座の舞台装置を駆使”した趣向でした。

『東は東』は、長い(笑)。
作者の岩田豊雄は作家の獅子文六の本名で、54年ぶりの再演。舞台上手では中国古箏と能管が生演奏を奏でていて、ちょっと狂言とは違ったイメージです。
日本へ漂流してきた唐人と日本人の妻との相容れない東西文化の壁を描いていますが、中国と日本で東西と言うのはどうか、という感じもして、あきらさん、誰だかわからない唐人ぶりですが、あそこまでデフォルメするのならいっそのこと西洋人にしてしまってもよかったのではないかと思いました。特に風刺が効いているということでもなく、あれこれ行き違いがあり、互いに少し近づいて、でもやっぱりダメだった、というのもテーマとしてあまり共感できなかったです。千之丞さんのふくなはかわいかったけれど。


う〜ん、ワタシ的には2勝1敗かな、のごくらく地獄度 わーい(嬉しい顔) ふらふら (total 386 わーい(嬉しい顔) vs 383 ふらふら)
ニックネーム スキップ at 23:54| Comment(8) | TrackBack(1) | 歌舞伎・伝統芸能
この記事へのコメント
私も見に行ってました〜^^

そーなんです。私も『東は東』は受け入れられなくって^^;
2勝1敗・・・確かにそんな感じでしたね。
Posted by ひー at 2008年09月23日 10:02
♪ひーさま

そうなのですよね〜。お目にかかれず残念でした。

「東は東」は前の2つ分位長さがあるので期待しちゃった
のですが、残念ながらあまり楽しめませんでしたね。
ま、千作さんの福ノ神に免じてよしとしましょう(笑)。
Posted by スキップ at 2008年09月23日 13:06
千作さんの福ノ神を想像してしまいました^^

今年は(って、もう少しですが)スキップさんにも福が訪れますよ、きっと!!
Posted by おまさぼう at 2008年09月24日 12:58
♪おまさぼうさま

かわいかったですよぉ、千作さんの福ノ神。
はい、ぜひあやかりたいですね、お互いに。
それには心の持ちよう・・・早起きして、慈悲の心を持って、
夫婦仲良く、腹をたてず、そして、福ノ神にしこたま
お神酒を奉納するのを忘れないこと、なんですって(^_^)v
Posted by スキップ at 2008年09月24日 21:43
千作さんの福の神はまさに「神」でしょうね!!

「狐狗狸噺」は私も見ました。そのときは京極さんの妖怪狂言という公演で同じく京極さんの『豆腐小僧』もありました。
(リンク先にはこのときの記事を貼っておきます)
新作はいまいち好きではないのが多いですが、これはお気に入りです!!
Posted by みゆみゆ at 2008年09月24日 22:41
♪みゆみゆさま

千作さんは、どんな役をおやりになっても千作さんなのですが
ほんとに神々しいというか福々しいというか(笑)。
妖怪狂言というのは妖怪特集?おもしろそうですね。
「狐狗狸噺」はとても楽しかったので機会があればまた
観てみたいです。能舞台だとまた違った感じになるのかしら。
Posted by スキップ at 2008年09月25日 00:14
狂言の会に行かれたんですね!
スッポンから登場の狐さんですかっ!
能舞台の形態にこだわらないところがいいですね。
Posted by 火夜(熊つかい座) at 2008年09月25日 07:30
♪火夜さま

ちゃんとした狂言を観たのは実はまだ2回目なのです。
この松竹座の狂言は、舞台装置の演出もあって、よりお芝居に
近いように感じました。
火夜さんのコメントで気づきました。スッポンから登場した
のは狐ではなく、宗彦くんの狸でした!ゴメンナサイ。
狐も狸もシッポがかわいかったです。
Posted by スキップ at 2008年09月25日 23:52
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大阪松竹座 狂言の会
Excerpt: 9月17日、京ちゃまと二人で大阪松竹座で行われた狂言の会を観に行きました。演目は『福ノ神』『弧狗狸噺』『東は東』の3つ。それぞれの感想行ってみましょう〜■福ノ神■ずっとみたいと思っていた演目。千作さん...
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Tracked: 2008-09-23 10:04