
主義もない夢もないチェーホフ
そう、妹に頼り切るチェーホフ
そう、女優さんにもてもてのチェーホフ
けれど一つ 確かなことは
そう、ボードビルが好きだったこと
この曲はガーシュインかな?
劇中に挿入される音楽は聴き覚えのあるチャイコフスキーだったり・・・ステキな旋律に彩られて描かれるチェーホフの生涯。
こまつ座&シス・カンパニー公演 「ロマンス」
9月8日(土) 1:30pm 世田谷パブリックシアター 1階L列下手
作: 井上ひさし 演出: 栗山民也
出演: 大竹しのぶ 松たか子 段田安則 生瀬勝久 井上芳雄 木場勝己
ピアノ演奏: 後藤浩明
ロシアを代表する作家 アントン・チェーホフの生涯を、年齢順に井上芳雄(少年期)→ 生瀬勝久(青年期)→ 段田安則(中年期)→ 木場勝己(晩年期)と演じていく演出。チェーホフを演じていない時はもちろん他のいろいろな役に扮しています。チェーホフの妹マリヤに松たか子、妻となる女優のオリガに大竹しのぶ。主役級の実力派役者さん揃いのとても上質な舞台でした。
貧しい少年時代から、医者となり、劇作家としても成功を収めたチェーホフ。だけどその成功は自分が意図したものとは違った演出によるもので、いつも理解されない満たされない憤りと孤独を抱えていたチェーホフ。妹に頼りきり、妻を心から愛したチェーホフ・・・チェーホフを見守りつづけているような作者・井上ひさしの筆致は、温かくやわらかく、そしてちょっぴり切ない。
肺に持病を持ち、寒さを避けてヤルタに暮らすチェーホフと第一線の女優としてモスクワで活躍するオリガ。チェーホフの人生の終わりの時が近づいた頃、二人が寄り添って座り、たわいもないことを楽しそうに言い合うシーンが特に印象的でした。
「妻と一緒に暮らせなくても?」「よかった。また夫から手紙がもらえる。」・・・と流行りのプラス思考?ってカンジでいろいろな「よかった」問答を繰り返して笑いころげる二人。幸せそうでほのぼのしているのになぜか切なく涙が出てきます。この場面のチェーホフは木場勝己。ゆったりとやさしい雰囲気の中に人生の陰影と孤独の影を滲ませて秀逸です。
キャストに大竹しのぶと松たか子と聞いた時、二人ががっぷり四つに組んで対峙するようなお芝居を想像していて、そういう意味ではいささか肩透かしをくった感じではありました。
松たか子は生涯通じて兄を支え味方であり続けた真面目なマリヤを凛と演じていて、相変わらずよく通るしなやかな声で歌も聴かせてくれます。あまり表情を変えない硬質な感じがマリヤの雰囲気をとてもよく描き出していました。
対して大竹しのぶは変幻自在。チェーホフに「並ぶ者なき女優さん」と呼びかけられ、それまでふんわり笑って寄り添っていたのにピシッと背筋が伸び瞬時に表情まで変わったところとか、「役者はまず舞台に立つこと。そこからすべてが始まるし、そのためになら何だってしてみせるわ」とマリヤに言い放つ場面など、女優・大竹しのぶを彷彿とさせます。オリガ役だけでなく、リウマチ患者のお金をせびるおばあさんなど、登場するたびに場をさらってさすが。技巧を技巧と感じさせずに見せることのできる稀有な女優さんだと思います。
いくぶん松たか子の分が悪いように感じるのは、二人の力量の差というより役の描かれ方の違いではないかと思ってこまつ座のHPを見てみたら、紹介してあるストーリーがマリヤ中心のもので、二人の対立のようなものも描かれているので、やはり脚本あがりが当初意図したものとは少しニュアンスが違っていたのではないかと想像した次第です。それでも十分魅力的で見応えのあるお芝居には違いないのですが。
「僕の生涯の最後の1ページさん」なんて呼ばれてみた〜いのごくらく度
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公式のお写真やあらすじ,栗山演出森光子さん主演の桜の園の印象から,変な先入観バリバリで観劇しましたが,こまつ座らしい音楽劇でした。
晩年はことに感動的でした。2ヶ月のロングランというのが素敵ですね。
次の日、お兄様が控えていたので当初それほどでは
なかったのですが
自宅に帰ってきてから、映画がらみの番組の
たか子ちゃん見ていたら・・・あら♪愛が・・・。
意外な所から愛はやってくるのです・・。
たか子ちゃんの出ている舞台は外せない・・・と
学びました♪
スキップさんの感想を読みながら、又、物語に
触れることができました!
(*ーー*)
最近、なんだかつくづく思ってしまうんです…。
“上手い”って、なんだろうなぁって。
もちろん多分に主観も、あるとは思います。
ダンスでも演技でも、何かを伝えようとした時、
説得力や表現力に圧倒されたり感動したりする
ってことなのかなぁとか……。
イキナリなハナシですみません。
(^^;
でも、今回の舞台に登場された役者さんや演出
脚本は、その意味では私にとってマサニそんな
“上手さ”が心地良く気持ちに染み入る作品で
あったと思い返しています。
感想をアップしていたので、トラバさせていた
だきます。
(*^^*)
私が観た頃のたか子ちゃんは、他の役者さんに埋もれてしまったようなイメージを受けたのですが、彼女は元々演じるたびに良くなっていくタイプの舞台女優さんだと思うので、来週もう一度観劇するときのたか子ちゃんがどう変化しているのか楽しみです。
「ロマンス」、とてもとても素敵な舞台でしたね!
言葉の一つ一つが凄く心に響いてきました。
とても切なくて、涙が溢れて仕方ないのに、
涙と一緒に微笑みも浮かんでくるような感じ。
見終わって、とても幸せな気持ちでした。
役者さん一人一人の魅力も感じられましたし、
機会があればまた観たい舞台ですv
私は「こまつ座」初見でした。法被着た人が迎えてくれたりして、
いい感じですね。
チェーホフの戯曲は観たことがあっても、不勉強でチェーホフ自身の
ことはほとんど知らなくて、その意味でも興味のつきない舞台でした。
松たか子さんを私が最初に意識したのは「ロンバケ」。
それから「ラブジェネ」あたりまでは“かわいいけど何かキライ”時代が
続き・・・「明るいほうへ」っていうドラマの金子みすず役で「松たか子、
キライだけどうまい〜」と泣きじゃくり、舞台「モーツァルト」の
コンスタンツェでノックアウトされました。
映像、舞台、どちらもクオリティの高い華のある女優さんですよね。
midoriさんの役者さん一人ひとりへの思いがあふれたステキなレポ
拝読しました。
専門的な演技の勉強をしたこともないド素人の私なんかが言う“上手い”
は多分に主観的なものですよね。
それでもときどき感覚的に“すごい”と感じるのと“上手い”は違うように
思うことがあります。
大竹しのぶさんはその両方を併せ持った女優さんだと思っています。
でも今回のお芝居の出演者はみんなそうかしら?(笑)
もう一度ご覧になるなんてうらやましい。
マリヤがどんなふうに変貌を遂げているか、レポ楽しみにしています。
2ヵ月という長丁場、ノドやお体は十分ご自愛いただきたいと、
たか子ちゃんはじめ出演者の皆さんによろしくお伝えください(?)
ステキなお芝居でした。
キャストもよくこれだけ揃ったっていうカンジ(笑)。
チェーホフの手紙の書き出しの呼びかけとか、オリガとの
やり取りとか、ほんとに言葉の一つひとつが心に残りましたね。
私も後からじんわり、また観たいなぁと思っています。
実はこの芝居、、、あまり期待してなかったんですよぉ。
キャストは豪華で魅力だったんだけど、内容的にどうなのかなぁって。
しかーっし!素晴らしい舞台でした。
晩年チェーホフの場は本当に良かったですね。
>幸せそうでほのぼのしているのになぜか切なく涙が出てきます。
全くもって同感!
木場さん&しのぶさんのケラケラ笑う姿は微笑ましいんだけど、
なんだか妙に物悲しく感じました。
改めて、あの日、観劇ナシなのにわざわざパブリックシアターまで
いらしていただいて、ありがとうございます(笑)。
個性際立つ役者揃いなのに、1人の役を4人で演じたこともあってか、
誰かが突出するということもなく、アンサブルのよいステキなお芝居でしたね。
あの晩年のシーンは今思い出しても涙出ちゃいそうで、できればもう一度観たいです。
9/23に観た感想をTBさせていただきましたm(_ _)m
いつもご訪問ありがとうございます。
2人の女優さんの“激突”を予想していたものの、私もそうでなくてよかった
と思っています。何と言ってもチェーホフを演じた4人の男優さんと、
チェーホフを軸としたオリガとマリヤがすばらしかったですものね。
心に温かいものが残るお芝居。今年の大収穫のひとつです。
そうそう、2人の女優対決といえば、今日もらったフライヤーに
「ビューティ・クイーン・オブ・リナーン」というのがありました。
大竹しのぶ vs 白石加代子で、演出はあの長塚圭史(笑)。
何だかコワそうですが、興味シンシンです。